中国のちまた見聞録

中国を素のまま、生のまま捉える様に心がけました


 「淀みに浮かぶうたかたはかつ消えかつ結びて久しく留まることなし」
  今から5、6年前中国を通算2年をかけて旅行した。中国語でいう「旅游」である。

 日本のように圧倒的に単一民族が支配的である国に対して、中国の広大で且つ多くの少数民族を内に包含し、多少の矛盾はありながらも、国としての体勢を2000年間の長きに亘って続けてきたということは、それだけでも畏敬に値する。

 今回の旅は現実の姿に直接触れることにより、中国の良さと遅れた点を垣間見ることができたと同時に、日本との関係において改めて日本を見直すきっかけになったと思う。

 このブログはその時の記録である。これ以上無理解による反目が広がらないことを祈る。

     目指すは「坊ちゃん」と「ドクトルマンボウ航海記」    (李 白扇)
 

 
 

狂犬病

 厚生労働省関西空港検疫所が発行した「犬に咬まれないよう注意!」という見出しのビラで、海外に出る人のために注意を呼び掛けている。いわく、

犬、猫、コウモリ、キツネ、アライグマなどに咬まれると狂犬病に感染する恐れがあります。狂犬病は発病するとほぼ100%死亡します。動物にはむやみに手を出さないようにしましょう。

とある。自分も、厚労省の注意をよく守り、人間にも手を出さないよう注意している。
 ところで中国語で犬、猫、コウモリ、キツネは漢字ではどう書くのか調べてみたら、犬は狗という以外は日本の漢字と皆同じであった。ただしアライグマは辞書にはなかった。
 その同じ記事には中国では2006年には、3209人の狂犬病の発生の報告があり、狂犬病発生地域として指定されていることが記述されている。
 10月9日付の揚州日報によると、「揚州市の全市(人口200万人)で6万人の動物による咬傷の被害があったが、予防接種はその半分も満たしていなくて、全市で2万人であった。この予防接種は6カ月しか効果がない」と言っている。6万人が咬まれたというのであれば、ワクチンはどのぐらい打ったのであろうか。もし、2万人そこらの数であれば、残りの人間は悲劇である。今の中国であればかなりの数はカバーされているとは思うが・・。
 ちなみに街を歩いていると、そこらじゅう大声で喚き散らして、まるで狂犬病にかかったのではないかと感じられるような人がいるが・・。
 冗談はさておき、この病気はやはり恐ろしい。