中国のちまた見聞録

中国を素のまま、生のまま捉える様に心がけました


 「淀みに浮かぶうたかたはかつ消えかつ結びて久しく留まることなし」
  今から5、6年前中国を通算2年をかけて旅行した。中国語でいう「旅游」である。

 日本のように圧倒的に単一民族が支配的である国に対して、中国の広大で且つ多くの少数民族を内に包含し、多少の矛盾はありながらも、国としての体勢を2000年間の長きに亘って続けてきたということは、それだけでも畏敬に値する。

 今回の旅は現実の姿に直接触れることにより、中国の良さと遅れた点を垣間見ることができたと同時に、日本との関係において改めて日本を見直すきっかけになったと思う。

 このブログはその時の記録である。これ以上無理解による反目が広がらないことを祈る。

     目指すは「坊ちゃん」と「ドクトルマンボウ航海記」    (李 白扇)
 

 
 

菱の実

f:id:China21:20081026150032j:image:right 友人と街を歩いていたら、菱の実を売っていた。今まで見たこともあるし、触ったこともあるのだが、食べた記憶はない。小学生の頃、これで笛を作って遊んだような気もするのだが・・
 友人が早速買ってくれた。500gで5元である。ホテルに帰る前に20個ほど食べたから、この写真より少し多い感じだ。大体50個ほどあると思う。
 表面は非常に硬い殻で覆われており、とげが突出している。これを食べるには、硬い歯が必要で、このとげの二つを折るようにして噛み切る。そこに開いた二つの口に歯をあて、今度は殻を引き剥がすように噛み取ると、うまく中の実が現れ、まるまる食べることができる。味は栗のようでなかなか美味しい。しかし、この為にナイフなど使わない方がいい。かえって危険である。また歯が丈夫でない方は控えた方がいいだろう。とげを折る前に歯を折ってしまうだろう。


 これは水草の実で沼沢に自生するので、何か不潔な感じがしていたのかも知れない。
 ともかく、これだけあれば、腹いっぱいになることは間違いない。
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 日本の原産?のものは和菱と呼ばれるそうで、色はもっと真っ黒で、この写真のものより小ぶりである。この写真の菱は一番長い部分は5cmはあるので、食べ応え十分である。
  菱の実愛好家のホームページによると、澱粉の他タンパク質、カルシウム、ビタミンB、Cなどが豊富に含まれ、昔から生薬などにも使われるものだそうで、こんなにいいものとは知らなかった。