中国のちまた見聞録

中国を素のまま、生のまま捉える様に心がけました


 「淀みに浮かぶうたかたはかつ消えかつ結びて久しく留まることなし」
  今から5、6年前中国を通算2年をかけて旅行した。中国語でいう「旅游」である。

 日本のように圧倒的に単一民族が支配的である国に対して、中国の広大で且つ多くの少数民族を内に包含し、多少の矛盾はありながらも、国としての体勢を2000年間の長きに亘って続けてきたということは、それだけでも畏敬に値する。

 今回の旅は現実の姿に直接触れることにより、中国の良さと遅れた点を垣間見ることができたと同時に、日本との関係において改めて日本を見直すきっかけになったと思う。

 このブログはその時の記録である。これ以上無理解による反目が広がらないことを祈る。

     目指すは「坊ちゃん」と「ドクトルマンボウ航海記」    (李 白扇)
 

 
 

上海へ行かなければならなくなった。揚州から上海へ入る入り方はバスと汽車の二つがある。

 バスは24時間、1時間に1本は出ている。ターミナルは揚州高速バスターミナルといい揚州西駅と称している。ここへ行って、最寄りの時間のバスに空きがあればいつでも乗れる。料金は99元だ。行程は4時間半ほどかかるので、非常に安いのは確かだ。南京に行った時は保険が含まれていたが、今回はネットでこの値段のようだ。
 この日はあいにく霧と雨で視界は非常に悪く、快適なバスというわけにはいかなかった。バスの車体は、適当に使いこんだものであるが、こちらではまだいい方だと思う。
 途中揚子江も渡るし、運河も通るので、それなりにいい景色を楽しめるはずであるが。
 道路はかなり整備されている。どこまで走っても山などはほとんど見えない。途中無錫のあたりで100mほどの山は見えたが、行けどもいけども平野である。解説によると揚州のすぐ南は山で、昔は呉がこれを盾に戦ったとも言うが、バスの路線の近くには見えなかった。
 霧ということもあるが、霧が本当に濃くなったのは、それこそ蘇州に入るころであり、そのころには視界100mもないのではと思われる時もあった。
 日本でいえば、東京ー米原間当たりかも知れないが、地図上では、ほんのちょっとしか行っていない勘定であり、やはり中国の大きさを感じさせる。
 鉄道で行く場合、以下の二つの直通の便がある。
 


      揚州鉄道駅     上海駅
      8:28        13:20
     12:25        17:25

料金    硬座         軟座
       63元         93元
 

 時間的にも、便利さからいってもバスの方がという方も居られると思うが、列車の旅はバスの旅にはない触れ合いがあり、乙なものである。
 途中上海にはいる手前60kmぐらいのところでトイレ休憩がある。こんな場所でと思うが、これから上海に入るので渋滞が予想されるからではないだろうか。いずれにせよ、出発してから4時間ほどはノンストップで走るので、出発前には、膀胱は空にしておくことをお勧めする。
 上海南ターミナルにはすぐに地下鉄駅が接しており、多少遅くなっても、それほど心配はいらない。