クリスマスイブ
今日はクリスマスイブである。こちとらクリスチャンでもないし、一緒に食事をしてくれる人もいないので、いつもの通り補講をしようとしていた。
ところが直前になって、晩餐へという御誘いを戴いたが、「学生には補講があると伝えているし、結構です」とお断りしたが、「それなら、少しだけ早めに切り上げなさい。待ったあげるから」と言って戴いた。そこまで言われるとお断りするわけにはいかないので、補講は少し早めに切り上げることとする。
さすがに学生も6割しか来ない。理由は親と食事をする。友達と食事をするなどである。親と食事をするというのは、これは拒否するわけにはいかないが、こっちも誘いを断ってやっているので、せめて一報欲しいものだ。
それはともかく、今年最後の補講を早めに切り上げて、会場に行った。揚州にこんなところもあるのかというような店であった。
店員はクリスマスということで、サンタの服装で出迎えてくれた。このぐらいの店になると、店員には美人をそろえている。楊貴妃がサンタクロースの格好をしているのかと思うくらいの美人がずらり。
出てくる料理は日本でいうしゃぶしゃぶであるが、グザイはさすがにいいものが出てくる。肉は極上の霜降り肉、昨日食べたぶっかけ飯のすじ肉とはものが違う。昨日は歯が折れそうであったが、今日は口の中で柔らかく舌に絡まる。魚は揚子江で採れたはぜに似た魚である。それもかなり大きい。白身の魚であるがこれまた脂が乗ってうまいことこの上なし。極上のサーモンこれがまた旨い。しかし見ているとこのサーモンには皆さんほとんど手を付けないようである。やはり生ものは敬遠するみたいだ。そして牡蠣。これは日本の倍ほどの大きさのものである。湯に通して食べたが、これは少し硬すぎるきらいがあり、日本の方が旨い。醤油は東マル、中国産であるが、「コッキーマン」とはものが違う。
これらのごちそうを前に揚州弁が飛び交う。揚州弁といえば、中国の7大方言の中でも、北京語に近いものとされている。ところが実際にはかなり違う。
普段テレビやラジオで聞く普通語(北京語)はところどころは知っている単語が出てきて、それをつなぎ合わせれば、少しではあるが理解できる部分もある。しかしこの方言は、全く分からない。後一年もいれば揚州弁もしゃべれるようになるのかと思いながら、聞いていた。
誰かが忠告してくれたが、「あまり揚州弁に堪能になって北京語がしゃべれなくなってはダメだからほどほどにしておきなさいよ」と、さもありなんである。
うれしいクリスマスプレゼントであった。