怒りの沸騰
4ヶ月前からビザの延長を学校側に依頼してきたが、「分かっている」という返事だけで、結果的には何も手は打たれていないことが判明した。これは今日責任者あてに、「貴方の考えは理解できない。私のビザは6か月有効の1次ビザである。今日本に帰ってビザの更新をしようとしているが、来年の計画も明らかになっていない現在では、中国政府が新たなビザを発行し、再入国を認めない恐れがある。どうしても出国以前に、ビザの再延長の手続きをとる必要がある。これがうまくいかなかった時の責任はどう取るつもりか。またその時は、航空券は当然請求することになる」とトップの責任者に対しては、いささか失礼な文面になったが、メール送信した結果、判明したものだ。
これに対して、責任者は初めて何を具体的にどうするのか考え始めたようで、目の前であちこちに電話をしていた。結果として、今から申請をあげる。年末年始でどこも休みであり、役所が動き出すのが1月6日からである。それから、揚州を離れる12日までにビザの延長手続きが終わるかというと「非常に難しい」(責任者の言)ということである。
今まで何度も話をしても、エージェントの先生を通して話しても、何もしてこなかった結果ついにこのような事態を招いている。このまま、日本に帰って申請をしても、「来期の少なくとも6ヶ月間の事業計画が策定されている必要」があり、なおかつそれに対して、新たな招聘状が必要となる可能性が大きい。学校で招聘状を作ったとしても、国として認めるか否かは別問題である。とすれば新学期の2月11日までに再入国が出来るかどうかは、全く不明である。責任者は「前の招聘状があるではないか」というが、前の招聘状には「この招聘状の有効期限は6カ月と明記されている」とすれば、この招聘状は早晩失効となる。このような招聘状に基づき、中国政府がビザを発行するとは考えられない、というのが私の考えである。
ここに至って、私の帰国は非常に怪しいものになってきた。日本では年老いた母が帰りを待ちわびており、母を悲しませることになるが、このまま13日に出国するのは考え直さなくてはならない。
以前「中国人の中の半分はいい加減だ」という中国人自身の発言を紹介したことがあるが、残念ながらその半分に当たってしまったようだ。
中国は偉大な発展を成し遂げ、有人の人工衛星も成功させ、今は世界のリードランナーとして位置付けられつつあるにもかかわらず、足元でこのようなことが繰り返されるのは非常に残念だ。中国国家にとってみれば、どうでもいいような非常に小さなことに違いない。しかし、私は国家を相手に話をするわけではない。生身の中国人と話をするわけであり、しかもその中国人はそこそこの地位の人である。そこらで手洟をかんでいるおっさんとはわけが違うのである。
もう一つ、私には120名の学生に対する責任がある。この学生たちに学校側はどう申し開きをするつもりなのか。殆どボランティアのような条件で、単身奮闘している人間に対してあまりの仕打ちではないか?
猛省をお願いしたい。