中国旅行は中国と日本の絆の見直し

中国の人々や歴史を日本人との関係で捉えなおすよう心掛けた


 「淀みに浮かぶうたかたはかつ消えかつ結びて久しく留まることなし」
  今から5、6年前中国を通算2年をかけて旅行した。中国語でいう「旅游」である。

 日本のように圧倒的に単一民族が支配的である国に対して、中国の広大で且つ多くの少数民族を内に包含し、多少の矛盾はありながらも、国としての体勢を2000年間の長きに亘って続けてきたということは、それだけでも畏敬に値する。

 今回の旅は現実の姿に直接触れることにより、中国の良さと遅れた点を垣間見ることができたと同時に、日本との関係において改めて日本を見直すきっかけになったと思う。

 このブログはその時の記録である。これ以上無理解による反目が広がらないことを祈る。

     目指すは「坊ちゃん」と「ドクトルマンボウ航海記」    (李 白扇)
 

 
 

児童用図書?

 本屋に行った。中国ではどこにでもある「新華書店」という店だ。この店はどこの町でもかなり大きな建物に入っており、5,6階建てというのざらである。入口には盗難防止用のゲートがあり、ある程度のチェックはしているようだ。このゲートでは機械的なチェック以外に人間が立っていて、買い物をしたときは、そのレシートを見せるようになっている。つまりレシートがなければ盗難と見なしているのかも知れない。 

 店に入るといきなり三国志演義や史書等が山積みされている。本好きの人間にとっては、これを見ただけでうれしくなる。

 今回は中国語の発音の練習の為に、子供用の音声CDを探しに来た。こちらの子供が学校に行くまでに発音を習得するために買い求める「三字経」「千字文」を見てみたいと思った。品ぞろえはかなり豊富で、それぞれにいろいろの出版社から出されているようだ。この三字経というのは歴史は古く、宋代に作られ延々と唱え続けられている。内容は儒教的な部分も多く、最近では少し敬遠されているのかもしれないが、音だけに特化すればそれなりに使われているようだ。

 その隣の書棚には、子供に漢字を書かせるためのいわゆる漢字帳が並べられていた。驚いたのは小学に上がる前の子供の書き方の練習に「孫子の兵法」「論語」「三国志演義」などが置かれていたことだ。もちろん子供用に優しく編纂はされているのだろうが、日本の子供たちがまずはひらがな、漢字は小学校に上がってからで、それもかなり制限を設けているのに比べ、こちらではなんと厳しいことか。因みに字数を聞くと千二百、三百ぐらいとか。もちろん余計に漢字を知ればいいというものでもないだろうが、若いうちから頭を鍛えるという点からは後れを取っているのではないだろうか。頭もあまり大事にしすぎるとかえって弊害が出てくるというのが最近の研究のようだ。

 漢字帳以外にいわゆる子供用の本を見てみると、あるわあるわ実に多くの本が並べられている。それこそ孔子、孟子は言うに及ばず、孫子の兵法、三国志、史書挙句の果ては金瓶梅等も置いてある。これだけのものがすべての小学生の愛読書とは思わないが、実に豊富に準備されている。

 日本では漢字離れが進んでおり、中国も同じ傾向ということで、違いは本のちょっとしたものかも知れないが、違いの中身を吟味しないととんでもない誤解を招くことになる。文化の違いというか層の厚さの違いを思わず見せつけられた感じである。

本当にこれ子供用の読み物?

 こうした違いもやがて自然にならされて問題はないかもしれないが、やはり少し心配になる。

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