中国旅行は中国と日本の絆の見直し

中国の人々や歴史を日本人との関係で捉えなおすよう心掛けた


 「淀みに浮かぶうたかたはかつ消えかつ結びて久しく留まることなし」
  今から5、6年前中国を通算2年をかけて旅行した。中国語でいう「旅游」である。

 日本のように圧倒的に単一民族が支配的である国に対して、中国の広大で且つ多くの少数民族を内に包含し、多少の矛盾はありながらも、国としての体勢を2000年間の長きに亘って続けてきたということは、それだけでも畏敬に値する。

 今回の旅は現実の姿に直接触れることにより、中国の良さと遅れた点を垣間見ることができたと同時に、日本との関係において改めて日本を見直すきっかけになったと思う。

 このブログはその時の記録である。これ以上無理解による反目が広がらないことを祈る。

     目指すは「坊ちゃん」と「ドクトルマンボウ航海記」    (李 白扇)
 

 
 

喧嘩

 ホテルに隣接してカラオケディスコとでも言うのか遊興場がある。私がホテルに入ったころはそうではなかったのだが、このディスコ夜11時ごろになると必ず喧嘩が始まる。ひどい時は殴り合いの音がする。殴り合いに至るまでに何段階かあるみたいだ。
 最初はとにかく数人が大きな声を立てながら表に出てくる。これは出てくるというより、従業員に押し出されてくるような感じである。
 第2段階は出口付近で塊になって大声でやり合う。ここで活躍するのは女性みたいだ。とにかく大きな声を張り上げ喚き散らす。
 第3段階になると、それに止めに入るのか何人かが割り込んでいくとその塊が崩れる。
 そして最終段階で、何人かが走り、それをその倍ぐらいの人間が追いかけ、殴り合いに至る。
 これらをホテルの上から一部始終見ていると、女性の果たす役割がもう一つはっきりしなくなる。勿論非常に早口であるし、中国語であるし、言っている内容はしかとはつかめないが、雰囲気から察するに彼女は止めに入っている様子ではないのだ。
 ついにこのカラオケホールは、従業員を武装化し始め、最初はスーツであった制服を迷彩服に変え、夕方の始業前には、朝礼で戦闘歌とも思える歌を合唱し、気勢を揚げている。ともかくすざましい限りである。
 いままで女性は決まって平和主義者だと固く信じていたが、どうもそうではないらしい。
 街を歩いていると大きな声が聞こえてくる。何だと思って振り返るとそこには決まって女性が(元女性という感じの人もいないではないが)、男を相手にやり合っている。ものすごい剣幕で、あたりに聞こえるようにやっている。先週上海に行ったとき、上海の駅の通路でやはり女性が本当に屈強な男をやり合っていた。そして驚いたことに、その女性はバケツの水をいきなり相手の男性に浴びせかけた。男は何をされようが手を出すわけにはいかない。ますますいきり立っているのがよく分かる。これが男性同士ならばとうの昔に流血の惨事になっているところだ。そういう意味ではやはり女性は平和主義者なのかも知れない。
 そう云えば男性同士が口でやり合っているところは、日本でもあまり見かけなかった。
 とにかく、この国の女性はものすごい。
 しかし、私はこのような場面では、止めに入ってほしいと思うのは、男のエゴだろうか。
 また別の一面、この国の人たちは、喧嘩慣れをしているのかなとも思う。車の運転でも自分の思うように走りクラクションを鳴らしまくっても、それがもとで喧嘩をしているところを見たことがない。日本なら一昔、クラクション殺人といわれたことがあった。こちらでは、老いも若きもまるで楽器を鳴らすようにクラクションを鳴らして走るのである。これが又不思議な光景である。

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