中国のちまた見聞録

中国を素のまま、生のまま捉える様に心がけました


 「淀みに浮かぶうたかたはかつ消えかつ結びて久しく留まることなし」
  今から5、6年前中国を通算2年をかけて旅行した。中国語でいう「旅游」である。

 日本のように圧倒的に単一民族が支配的である国に対して、中国の広大で且つ多くの少数民族を内に包含し、多少の矛盾はありながらも、国としての体勢を2000年間の長きに亘って続けてきたということは、それだけでも畏敬に値する。

 今回の旅は現実の姿に直接触れることにより、中国の良さと遅れた点を垣間見ることができたと同時に、日本との関係において改めて日本を見直すきっかけになったと思う。

 このブログはその時の記録である。これ以上無理解による反目が広がらないことを祈る。

     目指すは「坊ちゃん」と「ドクトルマンボウ航海記」    (李 白扇)
 

 
 

2008-11-01から1ヶ月間の記事一覧

3ヶ月の総括

総括などという言葉は、浅間山荘事件以来、禁句になってしまった感がある。しかし、人間その時々で、過去を整理しすることは大事なことである。そして一旦整理してしまうと、自分の本棚に入れ、あとはそれに拘泥しないことである。これが、私の処世訓だ。こ…

日本では11月入ったら、クリスマスの飾りつけが出たり、何かとその気にさせるのであるが、こちらではどうだろう。学生たちにクリスマスは何かするの?ときいても、全く反応がない。「なんじゃそれは」という感じである。60数年生きてきてクリスマスソン…

字は人なり

「字は人なり」とか「字は態をあらわす」(タイという字はこの字が正しいのか記憶が定かでないが)とかいろいろ言われてきた。まあそんなもんかぐらいにしか考えていなかったが、ここにきて若い学生たちの下手な字に付き合っていると、この言葉は本当に良く…

北風

今まで多少の霧やスモッグがあったといえ、あまり風を感じなかったのだが、今日は朝から風が少し強いようである。朝から一段と冷え込んでいる。街を歩く人もマスク姿や、マフラー姿の人を見かける。 日本ではこの時期になるとクリスマスソングが鳴り渡り、ク…

マネキンに見る美意識

この街もずいぶん寒くなった。今ではだれもが完全防備という感で街を歩いている。しかし、このマネキンは相変わらず、このままの恰好で三カ月過ごしたようだ。 以前この写真を掲載し、何とも異様な光景だと評したことがある。これは、この中国でもまれな光景…

学生食堂

最近、学校の中で一日を過ごすことが多くなった。以前なら昼食時にはホテル戻り、昼寝をして、学校に戻っていたが、最近は事務室が出来たため、一日中学校にとどまるようになった。少し以前から学生食堂の利用の便宜を図ってもらうよう依頼をしていたが、よ…

人だかり

この店の前を通ると人だかりがいつも出来ている。よくはやっている店だ。こうなると好奇心の血が騒ぐ。早速覗いてみることにした。菓子屋である。マフィンのような菓子を売っている。中国では糕蛋という名前のケーキで卵ケーキ要するにカステラ、マフィンの…

喫茶店

喫茶店に入った。この辺りでは珍しく?(失礼)小ぎれいな店である。最近開店したばかりである。少なくともこの1カ月の間である。前から喫茶店に入りたいと思っていたが、その機会がなかった。現地の人に喫茶店に行こうかと誘うとあんな所は行きたくない。…

中国元

今日本円は米国に対し、強い動きになっている。一方、中国の元はどうなっているのか。 中国は通貨である人民元に対し2005年7月から管理フロート制(管理変動相場制)を敷いており、同時に通貨バスケット制を導入している。この内容はアメリカドルのみと連動…

孫文と孫中山の関係について

11月9日の日記の中の記述で孫文と孫中山の関係について質問があったので、改めて解説しておこう。インターネットのウィキペディアからの引用を下記に掲載する。 孫文が日本亡命時代に住んでいた近くに、「中山」という邸宅があり、その字を気に入り、孫中山…

審美眼

インターネットを見ていると、不穏な文字が並んでいる。あなたの家の“タンス株”がただの紙きれに!? 来年1月からスタートする“株券電子化”の前にやっておくべきこと 米ドルが日本円に対してだけ暴落する危険性がある これらの情報は確かに一定の真実は含んで…

ちょっとした工夫

風呂に入ってさあこれから髪を洗おうとして、ホテル備え付けのシャンプーを開けようとしたが開かない。このシャンプーは小袋入りの小さなものだが引き裂こうとするがどうにも開かない。忌々しい気持ちで風呂から出て鋏かナイフを取りに行った経験を皆さんお…

大陸性気候

このところ朝晩はすっかり冷え込んでいる。大陸性気候のなのか明け方と昼間の寒暖の差が日本と比べると少し大きいようだ。 それにしてもこちらの人は寒がりなのは違いないようで、完全に冬装束である。学生達も教師も上着の下に毛糸のセーターを2枚も着こん…

アルバイト

学校の前のぶっかけ屋のあたりを歩いていたら、バイト募集のチラシを渡された。困っているように見えたのかどうかは知らないが・・。あくまでもバイトであるので、賃金は低いし、そんなにいいものがあるわけではない。また学校の校門の前ということでもあり…

冷や飯

近くの店で夕ご飯には比較的良く行く飯屋がある。味は普通で、対応もまあまあであった。昨日も行き、今日も飯屋を探すのも面倒なので、そこへ行った。 おかずとご飯の小を注文した。小でも大でも1元である。日本円で16円。ところが来たのは冷や飯である。飯…

喧嘩

ホテルに隣接してカラオケディスコとでも言うのか遊興場がある。私がホテルに入ったころはそうではなかったのだが、このディスコ夜11時ごろになると必ず喧嘩が始まる。ひどい時は殴り合いの音がする。殴り合いに至るまでに何段階かあるみたいだ。 最初はと…

朗報

何が朗報なのかよく分からぬが、10月30日付の「揚州晩報」(揚州日報の間違いです。謹んで訂正します。)の記事(今日の焦点)から引用である。 政府は11月1日より住居売買税を押し下げる。 90m²以下の住居の契約税を1%まで押し下げると発表した。 …

焼き芋

今日本では焼き芋屋は結構高いし、昔のように焼き芋屋さんがあちこちに店を出しているわけではない。 こちらでは焼き芋屋さんが多く、壺焼の店を張っているのをよく見かける。彼らは零細業者で、リヤカー1台につぼを積んで、煉タンで火を起こしながら売って…

焼き芋

古きよき街並み

食事も毎度毎度どうしょうかと考えるものたとえ外食にせよ面倒なものである。しかし食べないで済ますわけにはいかないので、結局重たい腰をあげどこかに行くことになる。 今日は散歩のつもりで、揚州で一番古い町を少し歩いた。前にも紹介したが、「東関門」…

古きよき街並み

給料日

毎月10日は中国の公務員の給料日である。すべての公務員が含まれているかどうかは問題ではない。要は自分の給料日は昨日であったことは間違いがない。この日を楽しみに買いたいものも買わず、ずーと待ってきた。しかし何と銀行に振り込まれていないのであ…

小テスト

授業を始めて二ヶ月以上にもなるし、どれだけ理解できているかを測るため、小テストを実施した。学生たちはテストというと目の色を変えるが、普段から真剣にやってほしい。 参考書、教科書、ノートは何を見てもいいが相談はするなということで、20の単語の…

上海は辛亥革命当時、孫中山が拠点とした街であり、歴史的に重要な位置を占めている。

孫中山の旧居を尋ねるべく、タクシーに乗った。時間的余裕があれば、地下鉄がいいのだろうが、不案内なうえ、時間がないときている。2時39分の列車を逃せば、すこしやっかいなことになる。 タクシーは鉄道駅から、約20分で25,6元はかかったと思う。…

孫中山の旧居を訪ねて

朝一番にしたことは、上海列車駅に行き、帰りの便を確保することである。地下鉄の3号線で列車駅に向かう。ここは地下鉄と違い昔からある、古い駅である。ウロウロしてよく分からぬままに、切符の列に並んだ。ものすごい混雑だ。窓口で行き先を告げるが、向こ…

実に13年ぶりの上海だ。以前に来た時にそれほど深く入り込んだわけではない。一介のビジネスマンとして上滑りで眺めただけだ。しかし、それにしても変われば変わるものだ。

以前訪れたなんとなくエキゾチックな雰囲気は今は伺えない。昔はまだ中国だなという感じの街並みも今は、東京かロスアンジェルスかと戸惑うばかりになっている。 それと同時に昔あった親しみは今はなく、何となくよそよそしい。街ゆく人も忙しげに行き交うば…

上海へ行かなければならなくなった。揚州から上海へ入る入り方はバスと汽車の二つがある。

バスは24時間、1時間に1本は出ている。ターミナルは揚州高速バスターミナルといい揚州西駅と称している。ここへ行って、最寄りの時間のバスに空きがあればいつでも乗れる。料金は99元だ。行程は4時間半ほどかかるので、非常に安いのは確かだ。南京に…

この街に来た時にはぜひ訪れたい場所の一つだ。ここは元々天寧寺という清朝の時代に建立された禅寺であったものが、現在は重寧寺というお寺と一緒に「揚州仏教博物館」となっており、お寺の機能はない。僧侶も一人もいない。

ただ境内は昔をしのばせる壮大なものである。敷地面積は33600平方メートルで、その昔清の時代の乾隆帝の天領地とでも言うのか、天賜寺ということである。又の名を小故宮とも呼ばれているようである。 拝観料は一人40元とあるが、その下に5人以下なら…

心得1 運転手には金を見せるな

朝が早いのでホテルの食事は抜いて、停留所でバスを待っていた。ところがどうしたことか待てど暮らせどバスは来ない。ついに我慢をし切れなくなってタクシーに乗ることにした。この停留所にはいつも客待ちをしているタクシーが5,6台たむろしている。彼ら…

雑音が音声に変わるとき

最近、今までは雑音でしかなかった人々の話声が、音声として聞けるようになった。私の場合、約2カ月かかったことになる。 外国語を勉強する時言われたことがある。「10歳ぐらいまでなら3日あれば慣れる。20歳ぐらいなら3カ月あれば、堪能になれる。3…