中国のちまた見聞録

中国を素のまま、生のまま捉える様に心がけました


 「淀みに浮かぶうたかたはかつ消えかつ結びて久しく留まることなし」
  今から5、6年前中国を通算2年をかけて旅行した。中国語でいう「旅游」である。

 日本のように圧倒的に単一民族が支配的である国に対して、中国の広大で且つ多くの少数民族を内に包含し、多少の矛盾はありながらも、国としての体勢を2000年間の長きに亘って続けてきたということは、それだけでも畏敬に値する。

 今回の旅は現実の姿に直接触れることにより、中国の良さと遅れた点を垣間見ることができたと同時に、日本との関係において改めて日本を見直すきっかけになったと思う。

 このブログはその時の記録である。これ以上無理解による反目が広がらないことを祈る。

     目指すは「坊ちゃん」と「ドクトルマンボウ航海記」    (李 白扇)
 

 
 

2008-09-01から1ヶ月間の記事一覧

国慶節

この29日から10月5日までの一週間、中国では国慶節でどこもかしこも休みとなる。新聞でも黄金週間と称し、「旅行へ行楽へ」という文字が躍っている。 しかし街には、わずかにポスターが侘しげに貼ってあるだけである。毎朝行われている気功などの練習も国慶…

経営戦略の教科書

こちらで使われている経営戦略の教科書を見せてもらって驚いた。 史記、三国志演義などが続々登場し、その中で始皇帝、司馬遷、諸葛亮孔明、劉邦といった人物のとった戦略が紹介され、その中から戦略が説き起こされている。まるで歴史小説を読むがごとき感じ…

日本人の婉曲的表現

日本にいるときはそうでもなかったが、こちらに来てどうも日本人と中国人の間にはかなり物事の感じ方というか表現方法というか、そう云ったものにかなりの開きがるような気がする。一口でいえば、こちらの人は、直截的であまり言葉を飾らないように聞こえる…

中国経済の到達点

今日は休日で、ウエストポーチを求めさまよった。楊州市の中心地にある時代広場というショッピングモールとそこから東西に走る大通りに軒を連ねる店という店を少なくとも100軒ぐらいは見たであろうか。皆さんは私のことをよほど暇と思っておられるかもし…

衣替え

今日は少し涼しくなって、秋らしい感じである。少し涼しいかなという感じであるが、こちらの皆さんは、一斉に衣替えをしたのではないかと考えるぐらい見事な変身である。こうも見事になるものだろうか。昨日までは半袖だったのに、なんと街ゆく人殆どすべて…

お犬様

以前ある人から、「何かかくことがなくなったら、犬や猫のことを書け」と言われたことがある。別に書くことがなくなったわけではないが、犬のことを書いてみる。 中国に入る前に、外務省の各国事情を記載したページを見ていたら、中国は狂犬病危険地域に指定…

国慶節に向けて

中国では9月29日から10月5日まで国慶節に入る。この期間学校も役所も休みになり、国民大移動だ。13億の人間が動くのだからさぞかし大変なことではないかと想像している。 これに向け、街のあちこちで準備が始まっているようだ。この揚州の中を流れる…

最も非芸術的で、少なくとも文化に関係する話

昨日の続きはよほどやめようかなと思ったのですが、これを楽しみにしてる方も居られるようですし、しようおまへんわ。しかしこれをあんまり続けると、世のお上品な奥様方から「お下劣な」とか「まあ、お品が悪い」とかで、総すかんを食らうやもしれませんの…

便所

今日はトイレについて書いてみよう。 これのカテゴリーを「文化・芸術」としたことについて、芸術というには本当に気が引ける。しかしこれはれっきとした文化の範疇にはいると思っている。要はこのAOLのシステムが悪いのである。文化と芸術とは必ずしも同じ…

おっさん、八宝菜食ったか

こちらに来てもうすぐで一カ月になる。早いものだ。こちらの秋も一段と深まってきたようでいつの間にか日中もそれほど暑くなくなり、日の沈むのも早くなってきた。 自分も幾分現地の顔になってきたのかなと感じる時がある。それは街を歩くとき、不思議と輪タ…

怒るまい 怒るまい

金曜日、楽しく授業ができ、隣のクラスの学生が覗きに来るぐらいであったので、いい気になって帰っていたら、ある学生が追いかけてきて、「先生の授業は面白くないです」という。そうか、そう感じる学生もいたのかと、その理由と聞いてみると彼は3年も日本…

結婚

こちらでは今が結婚シーズンなのだろうか。このホテルでもかなりの結婚式が行われている。日本と違って宗教色がないようで、別に宣教師が来ているわけでもなく、お導師さんが来ているわけでもないようだ。皆さん賑やかなのが好きなようで、まず結婚式の朝は…

中国のテレビ

中国語が分からないので何とも論評の仕様がないが、現在このホテルで受信できるチャネルは50局ある。この50局以外に枠は取られており、それなりに発信はしているが、ほかの地域へ行けばおそらく受信できると考えられるものが数十局あるので、中国国内の…

分かりません

いつも学校へ行く道に靴磨きの人々が並んでいる。料金は一律2元である。何事も経験というわけで、靴はそんなに汚れてなかったが、やってもらった。年の頃は40以上の人が多いようだ。やってもらっている間、当然のことながらいろいろ言ってくる。どこから…

町並み

夕食でも食べようとぶらりと街に出てそこここと見て歩いているうち、時代劇にも出てくるのではないかと思われる街並みに迷い込んだ。時代劇といえ中国の時代劇であるが、ともかく古い感じがする。決して豪華とは言わないし、優雅とも言えないがなんとも風情…

(())*1221447475*御馬頭 ホテルのすぐそばに「御馬頭」と書かれた碑が立っている。これは観光スポットになっていて、人力車に乗った観光客がいつも訪れている。これは川のそばに立っているが、その川には飾り立てた船が係留されていて、この船で遊覧も可能で…

南京観光

今日は揚州技術大学の学生のY君のガイドで南京の一日観光に行った。朝8時に高速バス揚州東ターミナルで待ち合わせることとなった。タクシーはホテルからターミナルまで18元で、そこそこの距離であった。 駅に着くと客引きと思しき人々が一斉に群がってくる。…

漢俳

今日少し趣向を変えてみよう。 以下の句は言わずと知れた芭蕉の句である。 秋深き 隣は何を する人ぞ この俳聖ともいわれる芭蕉の句に対し下手な漢訳を付けるとはと、お叱りを受けるかも知れないが 、そこは若輩に免じて許して戴くこととして、出来るだけ元…

今日で2週間

授業を始めて2週間が経過し、火曜日から始まる本科の準備を2クラスともやり終えた。 一応説明はしたものの、ほとんどの学生は、聞き取りの力はほとんどない。一通りのあいさつは出来る。授業でよくつかわれる言葉は一応理解できるレベルである。 あいうえ…

国家のモラルと国家のモラル

中国は儒教がなお生きている国なのは確かなようだ。事実学校の中や教室の中では実に礼儀正しい。日本で言われているような、暴力的な言動はおよそ見られないばかりか、礼節をもって教師に当たる。 これがバスになると少し様相が異なる。まずバスが来るまでは…

義理の贈物かもしれない

日本の情報はインターネットを通して入ってくるので、さほど不自由はしないように見える。しかしこの情報にフィルターがかけられているとしたらどうだろう。おそらく不自由は感じないまま年を取っていくだろう。情報にはそのような恐ろしさがある。いや情報…

ドリアン

街頭で菱の実を売っていた。500g10元かな。値段を聞くのを忘れた。やはり同じように栗を焼いて売っていた。30個ほどで10元であった。これは安全な食べ物と思われるので、買って食べた。日本で売っている天津甘栗ほど甘くはないが、そこそこ美味しかった。 …

ドリアン

私の下手な中国語を見かねたのか、同僚の中国人教師が日中辞典をプレゼントしてくれた。それは中国語の見出しで、日本語の意味と読みをローマ字で書いてあるいわゆる日常会話事典のようなものである。「ふーん、なんだ」と思いつつ、ぺらぺらページをめくる…

少しやばかった話

今日も一日明日の準備のためほとんど外出せずにホテルで過ごしたが、昼食は久しぶりに脂っこいものから解放されたくて、洋食屋でスパゲッティーを注文したが、やはり中華風のスパゲッティーであった。そういえば昨日も日本式ウナギ料理と書いてあったので、…

買い物

ちょっとした外出に履いて歩くサンダルが欲しくて買い物に出た。一見、高級品を並べた店が軒(ちなみに中国には不思議に軒はない)を連ねる文昌路という地区である。しかしこれらの店の中には「擬似ブランド」で幅を利かしているものも結構多い。たとえばシ…

手前味噌?

当地に来て初めての1週間の授業が終わった。これをやるまではやれば出来るという想いはあったが、残念ながら実績になっていなかった。しかしたとえ短い期間にせよ実績ができたことは大きい。 1週間を終わるに当たって、学生たちにとったアンケート中で「授業…

中国の学生はまだフレッシュ?

ここにきてまだ1週間にもならないが、こちらの若い学生と接触してみると中国の学生は基本的にすれていない、若々しさを感じる。日本は中国の学生に比べ、「くたびれている」ように思う。 私の学生時代はもう40年も前のことであるので、今の学生の気質を知…