中国のちまた見聞録

中国を素のまま、生のまま捉える様に心がけました


 「淀みに浮かぶうたかたはかつ消えかつ結びて久しく留まることなし」
  今から5、6年前中国を通算2年をかけて旅行した。中国語でいう「旅游」である。

 日本のように圧倒的に単一民族が支配的である国に対して、中国の広大で且つ多くの少数民族を内に包含し、多少の矛盾はありながらも、国としての体勢を2000年間の長きに亘って続けてきたということは、それだけでも畏敬に値する。

 今回の旅は現実の姿に直接触れることにより、中国の良さと遅れた点を垣間見ることができたと同時に、日本との関係において改めて日本を見直すきっかけになったと思う。

 このブログはその時の記録である。これ以上無理解による反目が広がらないことを祈る。

     目指すは「坊ちゃん」と「ドクトルマンボウ航海記」    (李 白扇)
 

 
 

2008-10-01から1ヶ月間の記事一覧

気がきいたメッセージ

私の携帯にはいつも気が利いたメールが送られてくる。これは、電話会社からだと思う。ところで、こんな商売をしていると、「気が利いた」がいいのか、「気の利いた」がいいのか気になって、夜中に起きだしこれを書いている。それはともかくとして、そのメー…

生活苦

同僚の教師が昼休みに食事に出ようと誘ってくれてついていった。彼は学校の近くのアパートに住んでいて、途中、牛肉の燻製、若干の野菜、ピーナッツ、ビールを買って帰った。そのアパートは彼の息子の物でその息子さんは現在別の街でエンジニアーとして働い…

包茎

27日付の「揚州晩報」に「長すぎる包皮、包茎は体にとって百害あって一利なし」という見出しで、専門家の見解が掲載されていた。いわく、 医学専門家が南太平洋のフィージ島で、包皮未切除者の妻と既切除者妻の子宮頚癌の発病率を調査したところ、前者が8…

健康法

このところ、朝晩すっかり冷え込んでいる。街ゆく人には、もう半袖の人はいない。まだ自分一人半袖で歩くと、すれ違う人みな振り返ってみてくれる。この界隈ではすっかり有名人になった気分だ。こうなるとおいそれと長袖を着るわけにもいかなくなってきた。…

一元の値打ち

ウエストポーチのひもが切れた。前にも言ったように、揚州の繁華街をくまなく、ウエストポーチを探し求めて歩いたことがある。しかしスポーツタイプの布製のものはいくつか置いてあったが、私の持っていたような革製のものはついぞ発見できなかった。 このウ…

菱の実

友人と街を歩いていたら、菱の実を売っていた。今まで見たこともあるし、触ったこともあるのだが、食べた記憶はない。小学生の頃、これで笛を作って遊んだような気もするのだが・・ 友人が早速買ってくれた。500gで5元である。ホテルに帰る前に20個ほ…

大明寺

「牛にひかれて」というわけではないが、学生に案内してもらって、大明寺にいってきた。 この寺は揚州市内にある。市の中心からは、5番の路線バスが通っている。バスで約15分、この他にもいくつかの路線バスがあるが、市の中心からのものはこの5番だけだ…

生存競争

靴磨きの競争もかなり熾烈である。人の流れの上流がいい場所と見えて、いつも一番いい場所にはおばちゃんが陣取っていて、私の顔を見ると、大きな声で、自分の席に座れと要求する。そこから下流に向かって、5,6人が列をなしている。彼らはどうも日変りら…

就職難

どこも同じで生きていくのには、大変な労力がいる。江蘇省で地方税務職員を15,6名募集したところ、なんと126倍の応募があったという。また、やはり江蘇省内のどこかの市が会計士を募集したところ110名の応募があったという。何と110倍だ。 応募…

郵便事情

一昨日日本から荷物が届いた。発送してから丁度10日で来たことになる。前回も10日前後で届いたから、この日数はほぼ確定しているといっていいだろう。但しこれは、SAL便の話で、船便だと恐らく1ヶ月はかかるのではと考えている。通常の航空便だとも…

共産党内教育と一般教育

10月5日付けのローカル紙「揚州時報」に掲載されていたことであるが、今まで中国共産党の各種等学校での党学校歴は一般の学校の学歴として認められていたが、今年の暮れでもって、今後は党学校は国民教育の履歴としては認められなくなるとの報道がなされ…

どうやって!?

最近は授業もある程度ゆとりができ、楽な気持で出来るようになった。 というわけで、ひさしぶりに下ネタを取り出してみたい。不思議なことにこのサイトは下ネタになると盛り上がるのだ。アクセスは急上昇し、めったにない質問もきたりする。 その統計的な優…

今月の俳句と漢俳

10月15日は満月だった。日本なら一昔前なら、ススキと団子で祝ったことだろう。しかし、いまはそんな風流なことをする家庭は消えてしまったのだろうか。 その月は2000前にも同じように古運河に浮かんだと思う。 そして、時は流れ鑑真和上も仰ぎ、私も同じよ…

これも十数年前はついぞ見かけない光景であった。

最近といえば、怒られそうだが、私が12、3年前に中国に行ったときに、見聞きしたことと、いま目の前で起こっていることの間には、ずいぶんとギャップがある。 まず、交通の状況の様変わりである。以前は自転車の洪水だった。信号が変わると(信号もあまり…

タイミング

普段飲んでいるお茶が切れたので、夕食のついでに買って帰ろうとお茶屋さんに入った。日本でお茶屋さんといえばつい別の店を考えてしまうが、中国ではれっきとしたお茶ばかり売っている店である。この辺りは、お茶の産地を控えているのか、お茶屋さんが相当…

揚州日報について

このブログにも1、2回登場した「揚州日報」(これは題字が簡体字ではなく、繁体字で書かれてあるから、この通りである。これは、単なるローカル紙かと思いきや、「中共杨州市委机关报」という発行機関が明示されている。レッキとした共産党機関紙である。…

袖だけ

最近は朝晩は割に寒くなってきた。しかし昼間はそこそこ温度も上がり、割に過ごし易い季節である。 気候はいいのだけれど、少し困ったことがある。皆さんは石炭ストーブで暖房するのか、朝夕になると、石炭ガスの匂いと少し薄黄色い色のガスが立ち込めるのだ…

町を歩いていて面白い光景にぶっつかった。

全く別の場所で、別の時間だから、少なくとも同じ行動をする人が二人以上いるということは、偶然ではなくある必然を持っているということである。 この光景日本人から見ると何とも奇妙に見える。この商店主は少なくともファッションの仕事をしており、女性用…

狂犬病

厚生労働省関西空港検疫所が発行した「犬に咬まれないよう注意!」という見出しのビラで、海外に出る人のために注意を呼び掛けている。いわく、 犬、猫、コウモリ、キツネ、アライグマなどに咬まれると狂犬病に感染する恐れがあります。狂犬病は発病するとほ…

漁夫の利

昼ご飯を食べていると、店の前でタクシー同士が、客を取り合いして壮絶なけんかを始めた。勿論客は嫌がって、車に乗るのを諦めて、飯屋に入ってきた。飯屋の主人にとっては本当にもうけもの。本来なら車で素通りされるところ、夫婦二人の売り上げが舞い込ん…

中国女性讃歌

昨日、朝3時までテレビを見ていたので、朝目が覚めたのが8時、慌てて食事をして、もう一度寝ようとベットに入ったが、目が覚めたのが、午後3時であった。 ホテルから歩いてそこそこの距離のところに、常設市場(常設といっても、屋根があるわけではなく)…

銀行口座

中国では、銀行が今や社会の基盤として大きな位置を占めるようになっているようだ。口座開設をする人もかなりの数になっているのではないだろうか。都市部だけのことかもしれないが。 外国人にもこのように口座開設が自由化されたのは、ごく最近のことで、恐…

”旬”いつも何気なく使っているが、旬になると、野菜や果物が一斉に街頭に並ぶ。そしてそれが一週間もたたないうちに、どこかへ過ぎ去ってしまうのか、人々は初めから何もなかったかのように、通り過ぎる。またこの一瞬の旬のものは、何ともおいしい。 この揚…

中国万葉仮名

以前に中国語の万葉仮名の話をしたが、データがもう少しきちんと纏まったのでここで改めて、ご紹介したい。とはいってもこれは、東南大学出版社から出ている、「临时急需一句话-日语篇」(李萍篇)から拾い集めたもので、ここではご紹介という形であり著作権…

秋深し

この2、3日で急に寒くなった。やはり日本と比べると気温の変化は急激なのかもしれない。 あさ散歩していると、通りのあちこちで人だかりができているので、何だろうと覗いてみると、暖かい肉まんを蒸かしていたり、なにやら練ったものを揚げていたり、朝早…

粗は「あらだき」で召し上がれ

世界中のどこのホテルでも、朝は一番活気にあふれている。夜は夜の雰囲気をかもし出すが、この朝の光景はなんとも言えない。 出張できている人たちは、朝食を食べながらも、今日の顧客訪問の話で忙しい。食事がどこに入ったのか分からないのではと思うような…

金木犀

ホテルのすぐ近くに、明朝時代の末期に生まれ(1602)、明が滅び、清にとって代わる時代を生きたこの地方の英雄(史可法)の墓と記念館がある。 彼は明の軍人?であったが、清に徹底的に抵抗をし、揚州城を死守すること約15日間の激戦のすえ、捕えられた…

トイレの話

少しばかり堅い話が続いたので、一息入れることにしよう。 私は名所旧跡その他観光地などを訪ねた時は、必ずトイレに行くことにしている。目的は二つ。 一つは言わずと知れた生理的欲求を満足させるためである。絶えずいらないものは排出しておくのが、健康…

死せる太湖、党を走らす!?

「無錫旅情」の世界に魅せられ、「無錫・太湖」ツアーに参加した。ところが確かに無錫と大湖に行ったから、羊頭狗肉ではないが、無錫といえ、無錫の中の灵山大佛というところの見学であった。この仏像は高さが88メートルある。ちなみに中国人は8という数字…

テレビのスーパーと渡来のすすめ

国慶節は国休節と前に書いたが、昨日は大々的に各地で式典が催されていた。 テレビの各局は華やかな式典の模様を報じていた。 ところで、こちらのテレビではナレーションに字幕が出されている。これは私のような中国語の初学者にとっては極めて都合がいい。…