中国のちまた見聞録

中国を素のまま、生のまま捉える様に心がけました


 「淀みに浮かぶうたかたはかつ消えかつ結びて久しく留まることなし」
  今から5、6年前中国を通算2年をかけて旅行した。中国語でいう「旅游」である。

 日本のように圧倒的に単一民族が支配的である国に対して、中国の広大で且つ多くの少数民族を内に包含し、多少の矛盾はありながらも、国としての体勢を2000年間の長きに亘って続けてきたということは、それだけでも畏敬に値する。

 今回の旅は現実の姿に直接触れることにより、中国の良さと遅れた点を垣間見ることができたと同時に、日本との関係において改めて日本を見直すきっかけになったと思う。

 このブログはその時の記録である。これ以上無理解による反目が広がらないことを祈る。

     目指すは「坊ちゃん」と「ドクトルマンボウ航海記」    (李 白扇)
 

 
 

2010-01-01から1年間の記事一覧

色が消えた!! 広告が消えた!

今日のタイトルは、一つは今日だけのことであり、一つは最近の現象である。 舟曲哀悼の日 新華社Web 「色が消えた」というのは、甘粛省舟曲で起こった地滑りの大災害に対し、政府が8月15日は「舟曲哀悼の日」と決め、政府機関や対外公館では半旗を掲げ、かつ…

舟曲の壊滅的状況

しばらく周りのごたごたで落ち着いてテレビを見ることがないという生活が続いていたが、今朝(8月13日)久しぶりに朝のニュースをみて、甘粛省の南部の舟曲という街で大変なことが起こっていることに改めてことの重大さに驚いている。甘粛省と言えばあの有名…

小さな違い大きな誤解 その2

昨日までのうだるような暑さ。今日も決して涼しいわけではない。しかし、赤とんぼを発見した。昨日までは少なくとも見なかった。おう!ここにも赤トンボはいるのだという驚きとともに日本も同じかという感傷がよぎる。 「人ごみを よけて飛び交う 赤とんぼ」…

小さな違い大きな誤解 − その1

スーパーに行ってトイレットロールペーパーを買ってきた。要は普通のトイレットペーパーであるが、私はこれをトイレットペーパーとは呼ばない。つまりトイレに入れた段階でトイレットペーパーと呼ぶようにしている。ロールペーパーというのはなかなか使い勝…

芭蕉と杜甫と気候と感性

大陸性気候を肌で感じた これが大陸性気候というのだろうか。それとも一時だけの現象だろうか。こちらに来てから、ほとんど連日のように、数時間土砂降りの雨が降っている。それも決まったように、夕方である。それまでは決して晴れているとは言い難いが、強…

慢歩計の復活

一度は中断していた慢歩計を復活することになりました。手あかの染みた表紙も少し変え、心を新たに再出発します。期限はこの1年と決め、悔いを残さぬよう一生懸命書きつづりたいと考えています。 ご期待に添えるかどうかは、私の踏ん張り次第。 さて第一弾は…

顔を刷り込んだトイレットペーパー

1月29日付の記事で、竜馬ブームに悪乗り?した風潮があって、何でもかんでも竜馬というのはいかがなものかという事を書いた。 それを跡付けるようなことがNHKテレビのホームページに掲載されていた。4月29日8時から放映された「クエスタ」という番組の案内の…

お茶の話

「お茶を甘く見るな!!」 中国にはお茶の種類は非常に多い。ウーロン茶や香りがいいジャスミン茶などは日本でもおなじみである。最近では中国でもペットボトルにして販売されて、結構大衆的に飲まれているが、中国でペットボトルのお茶を買うと砂糖入りのもの…

竜馬と商標といごっそうとはちきん

今高知ではどこにいっても「竜馬」「竜馬」である。以前からそのようなきらいが無きにしも非ずだったのだが、NHKの大河ドラマで「竜馬伝」が始まって以来特にひどい。空港も不動産屋もレストランもなにもかも竜馬である。このままでは猫や犬にまでつけられて…

文化の底流「義」

日中両民族の文化の底流に流れる「義」 一昨年のヒットした中国映画は「赤壁」。その底流にあったものは「義」である。蜀は「義」を掲げ魏と戦った。また昨年のNHKの大河ドラマの「天地人」の基本テーマは景勝の「義」と直江兼継の「愛」であった。ドラマは…

頑固もの、一皮向けば愚か者

「人は年を取ると頑固になる」とよく言われる。ところがすべての人が頑固になるわけではなく、年をとればとるほど柔軟性を増す人もいる。 自分はと振り返って考えてみれば、前者のほうになることは間違いがない。時として自分でもいやになるほどこだわり、拘…

虎を描きてならず返りて犬に類す

インターネットを覗いていたら、中国の装飾品を売っているある店で虎の置物を作ったということが紹介されていた。置物といっても全長5、60cmほどもありそうな大きなもので、その体全面に真珠らしきものがちりばめてある縁起物である。なるほど中国の人…

明けましておめでとうございます

今年は寅年ということで巷には虎の図柄があふれ、元気のない世相に活力を与えるものと大いに期待されている。年賀状でも虎、虎と大変である。阪神ファンは今年は己が年と大いにハッスルしている。中国では虎は、動物の中では別格的な扱いを受けている。諺に…