誕生会
私の泊まっているホテルでは、よく「○○先生誕生会」という看板が立ち、多くの方が参列にはせ参じる光景を目にしている。
その派手なありさまを横目で見ながら、この種のものは社会的に名を成した方がするものだろうぐらいしか思っていなかった。事実日本では、大学の先生の誕生会ぐらいしかお目にかかったことがない。
ところが、今日の授業が終わったとき男子学生がきて、「先生、私20歳になります。」「そりゃおめでとう」「それで誕生会をしますので、ぜひおいでください」とご招待を受けた。そりゃありがたいことで、お断りする理由もないので、二つ返事でお受けした。
場所はこの街ではかなりの老舗で、毛沢東や江沢民なども訪れたことのある格式の高い店だそうである。
ちょっとした食事会に少し人数が多くなった程度のものだろうが、親しい友人だけではなく私まで呼ぶとは、いくら一人っ子政策の中国と言えずいぶん派手なことをするものだと感じた。
まさか手ぶらで行くわけにもいかないから、「皆さん何かプレゼントは準備するの」と直接聞いてみると案の定「いりません。手ぶらで来てください」という。そりゃそうだろう。こんな無神経な質問をスりゃ誰だってそういうだろう。ほかの人にも聞いてみないといけないが、まさかワインなどを持参するわけにはいかないだろうし・・。服装もあまりラフなものでも、失礼だろうし、これはこれで悩ましいものである。