南京人
南京人は「大きな大根」。これは、南京出身の作家夜叶兆言が言った言葉だ。その背景はよく知らない。しかし、揚州からこちらに来て感じるのは、南京の人は揚州の人に比べるとおっとりしている気がする。タクシーに乗っても、道を聞いても対応が随分違う。なぜそうなったのだろう。そんなこと分かったものではないが・・。
それにしても、今日もよく歩いた。
あまり時間もないので、石頭城、中華門を見て歩く。石頭城は廃墟でむき出しの岩肌が年月の経緯を物語っている。その昔、孫権がここに城を築き、呉の軍の軍事的要衝としたということである。孫権の時代と言えば三国時代で紀元200年前後であるから、
1800年も前のものである。勿論古ければいいといいものでもないが・・。
中華門は明朝の初代皇帝朱元璋が当代屈指の城を築いて、その城郭は今も現存している。中国政府はその文化遺産を残すため、この城を補強したと思われ、古い城郭だけではなく、新しい城壁がそれに続いている。明と称号を改めたのは、1368年の
ことである。その後1600年台のはじめには明は滅びるわけで、その時の明の臣下として、清と頑強に戦い、ついに自害してしまうのが揚州の史公祠である。
最後に南京でなければ出来ないことはと考え、現地のガイドブックに掲載されていた、「全福楼」という店に小笼包食べに行った。ガイドブックによると古風な建物で営業しているとあるが、行ってみると、そんな建物はどこにもなく、ようやく探し当てたのはそこそこ近代的なビルであった。
ともかくお目当ての小笼包を注文する。セイロのような蒸し器に入ったのが運ばれてきた。1人前12個で、21元である。足りるかなと少し心配したが、心配無用で、一つ一つが大きく、12個を食べるのはかなりしんどかった。味はともかく皆さん嘘でもいいから行ってみて味わってください。ともかく旨い。しかし日本人にとってはこの12個はのつごつするので、何人かでシェアするのがいいのではないかと思う。
これで、全日程を終了した。すべて終わった。後は明日の朝4時に起きて。空港に行くだけである。
さらば揚州、さらば南京